アホ社長のブログ
離島採集記録14~長崎県福江島。
平成23年7月15日~7月20日、長崎県五島列島福江島。
今回は「五島列島福江島採集旅行」へ私(KOBA)と弟の蛇メタの2人で行く事になった。人口約4万人で島一周が約322kmという五島列島の南に位置する一番大きな島であり、「西海国立公園」でもある。今回のチケット等の手配は出発10日前の天気予報を見てから知人の某旅行代理店社長から購入したのだが...出発直前になって「台風6号」が上陸予定だとは。せっかくの三連休等を台風のため台無しにする必要は無いと思うが、私達”アホ兄弟”に関しては問題無いというか、経験上現地に到着できれば後は何とでもなるというアホ的思考である(笑)。
今回は10年程前にツシマヒラタクワガタから新分類されたゴトウヒラタクワガタ(五島列島産亜種)を生で確認するための旅行であった(種属名は最初のみ和名フルネームで2回目以降から短縮和名で登場)。今回の採集は今までのような過酷な修行的採集は止めて、プレッシャー等の無い健康的採集(のんびり採集)に路線変更した。これがのんびり採集かどうかの判断は個々の読者に判断(価値観の相違)を任せます。
7月15日(金) 芽室(自家用車)→とかち帯広空港→東京羽田空港(昼食・サンドイッチ)→長崎空港→空港バス→路面電車→長崎観光(夕食・ちゃんぽん等)→路面電車→長崎市某ホテル(喫茶店・ソフトドリンク)。長崎観光等の内容は7月22日(金)の日記を参照して下さい。
7月16日(土) 長崎市某ホテル(朝食・バイキング料理)→タクシー→長崎港→端島(軍艦島)→長崎港→路面電車→長崎観光→路面電車→タクシー→長崎港(昼食・冷やしうどん、長崎~五島航路ジェットフォイル)→五島列島福江港→レンタカー屋→五島市某旅館。宿泊旅館へ先に送付しておいた採集用具や果実トラップ等をレンタカーに積込み、20時過ぎに島内の調査を兼ねて「灯火採集」に出発した。早速、公園の適当な外灯を見付け、島内第1号クワガタであるゴトウヒラタ♀を発見した。もう半分目的を達成してしまった(嬉)。残りはゴトウヒラタ♂の発見である。この日は外灯や自販機の灯りでコクワガタ♂♀、ノコギリクワガタ♂♀、カブトムシ♂♀、各種甲虫・雑虫類、爬虫類のホオグロヤモリ、両生類のアマガエル等を確認した。夜間も蒸暑くてエアコンが無いとかなりヤバイ状況である。島内には地元系列のコンビニが数件あり、毎日夜食や飲料水等で御世話になった。市内はハッキリ言って都会であった。この日の旅館への帰還は深夜1時頃であった。
7月17日(日) 朝から快晴で猛暑である。朝8時に旅館を出発し、林道入口等の樹木根元等に焼酎付果実トラップ (1つのトラップにバナナ3本使用)を仕掛けた。今回の果実トラップは友人S氏から頼まれている甲虫捕獲のトラップを兼ねていた(ゴトウマイマイカブリが第1希望)。最終的に島内12ヶ所に果実トラップを仕掛けた。「樹液採集」も同時に行う事にした。この「樹液採集」でヒラタ♂を発見し、今回の最低限の目的は達成できた(祝)。どこの離島でもそうだったが、初めて発見した野生のクワガタには感動する。20時以降の「灯火採集」では上記の他、外灯下で幼ヘビ(シマヘビ?、アオダイショウ?)と遭遇し、蛇メタが捕獲に挑戦したが、暗闇及び雑草による足場の悪さで見失ってしまった。仕掛けたばかりの夜間の「トラップ採集」では早速、S氏希望のマイマイカブリを発見。大型なのに素早くて、更には強烈な悪臭を放つので私達も大騒ぎ(パニック状態)である(爆)。この日の旅館への帰還は深夜0時頃であった。
7月18日(月・海の日) この日も猛暑である。朝9時に旅館を出発し、前日と同じように採集しながらプチ観光等も兼ねる事にした。御土産の購入や有名な「五島うどん」等を食べたりした。夕方頃から大型で進行の遅い「台風6号」が通過し始め、強風のため昆虫は飛来不可で「灯火採集」は全滅である。そんな強風の中でも、山頂近くの外灯で爬虫類のミナミヤモリ?を発見した。捕食できる昆虫が居なくて寂しそうに見えたが。考察として、ここのヒラタは基本的に「樹液採集」と「トラップ採集」では発見できるが、「灯火採集」では余り発見できない事も分った。ここのコクワも同様で「トラップ採集」では多数捕獲が可能であった。「灯火採集」ではノコギリとカブトが優先的に飛来といった状況であった。ここのカブトはどのサイズでも角が短くて別亜種なのではないかと思う。この日の旅館への帰還は23時頃であった。
7月19日(火) 採集可能日としては最終日である。前日からの「台風6号」通過による暴風(幸い強烈な降雨は無し)で島内の主要な交通機関は全便欠航である。明日午前中までこのような見通しである。朝8時に旅館を出発し、夜間の「灯火採集」は無理なため、猛暑厳禁?の伝家の宝刀「材割採集」をする事にした。この島のほぼ全ての林道が入口で閉鎖され、進入禁止の看板が付けられている。許可車両のみゲート等の鍵を使用して進入している。徒歩で進入後、直ぐに車が来て(偶然だと思うが)、ゲート外へ出るよう指導された。そのため倒木や朽木が余り探せないのである。何とか適当な朽木を見付けてナタで割ってもコクワ幼虫のみなので、自殺行為(サウナで仕事の感じ)に近いため直ぐに止める事にした。「トラップ採集」は暴風でも余り心配ないので「樹液採集」を重点的にするようにした。暴風の中でも、根元付近の樹液で交尾中のミヤマクワガタ♂♀を苦労して発見した(嬉)。この島では貴重品らしい。どの採集方法でも発見できなかったので未発生かも?と思っていた。この1ペアのみのサンプルでは本土産との違いは分らない。この日の旅館への帰還は22時過ぎであった。
7月20日(水) 五島市某旅館→レンタカー屋→五島列島福江港(長崎~五島航路ジェットフォイル)→長崎港→路面電車→長崎駅(空港バス)→長崎空港(昼食・皿うどん)→東京羽田空港→とかち帯広空港→某コンビニ(夕食用弁当購入)→芽室(自家用車)。朝7時に起床し、携帯電話で高速フェリーの運航状況の音声案内を聞く。出航1時間前に欠航するかどうかを決定するとの音声案内であった。9時までフェリー会社の営業所は開かないし、9時20分発に乗船するため悠長な事は言ってられない。直接、施設であるターミナルへ連絡すると運航するとの話であった。前日は台風の影響で午前中まで欠航だと聞いていたので、大慌てで旅館ロビーで採集用具等を宅配便(着払い)送付の手続を済ませチェックアウトし、レンタカーの返却(9時まで期限)に向かう。滞在約4日間の合計走行距離は約900kmだった。疲れていたのか、ホッとしたのか、乗物(高速フェリー、空港バス、飛行機)ではほぼ寝ていた。自宅到着は21時頃だった。これで今年の離島採集旅行は終った。
今回は最終的にクワカブ5種類の採集であった。今回は採集という本来の楽しさがあったと思う。反面、無理をしなかった分、採集としては長期記憶として残らない可能性もある。だが違った方面で記憶に残るのでは?と思う。一例として、今回は何処のホテルも連休中が満室であり、不本意だが古い旅館を利用する事になった。和室で宿泊料が安価だが、浴室無し(家庭風呂に交代入浴)、洗面所・トイレ無し(共同のため下着姿等で廊下へは×)、窓にカーテン無し、冷蔵庫無し、お湯(ポット等)無し、タオル無し、掛け布団無し(タオルケットのみ)、ベッドメイク全く無し等である。困ったのは入浴時間であり、夕方の採集中に旅館へ戻り、入浴してからまた夜間採集(また汗が出るのよぉ)に行く、という時間制限があった。門限のみ事前許可されていた。過去の沖縄県与那国島の某ホテル宿泊時の感じに近いかも。部屋のエアコンとテレビにして関しては最新式で素晴らしかった。来年(2012年)の採集旅行は現時点では未定である。
帰宅の翌朝(21日・木)から直ぐに仕事復帰し、昨日(22日・金)は来週26日(火)午後から開催の毎年恒例イベント(「昆虫観察会」のボランティア講師等)の役場担当職員達との打合わせ、20時以降は蛇メタとイベント参加の子供達のために「灯火採集」に向った。明日(24日・日)も9時から家内と別イベントの参加(S氏と共にスポンサーらしい)である。20時からは地元の「商工夏まつり~花火大会」がある(こちらもスポンサーだ)。
採集結果(灯火・樹液・果実トラップ・朽木材割)→ゴトウヒラタクワガタ♂11♀5、コクワガタ♂20♀25幼虫6、ノコギリクワガタ♂7♀8、ミヤマクワガタ♂1♀1、カブトムシ♂8♀4、甲虫・雑虫類等(カナブン、コガネムシ、ダイコクコガネ、カミキリ、タマムシ、オサムシ、マイマイカブリ、キマワリ、コメツキ、 ゴミムシ、ゾウムシ、ガムシ、カメムシ、セミ、カマキリ卵、ナナフシ、オオスズメバチ等)。
続きは次回に。
カテゴリ
アーカイブ
- 2022年
- 2021年
- 2020年
- 2019年
- 2018年
- 2017年
- 2016年
- 2015年
- 2014年
- 2013年
- 2012年
- 2011年
- 2010年
- 2009年
- 2008年
- 2007年
- 2006年
- 2005年
- 2004年